扶養内で働くパート主婦にとって気を付けなければいけない税金&保険関係は、4つあります!
年収の壁になる「住民税」「所得税」「社会保険」の他にも、もうひとつが「雇用保険」です。
「雇用保険」は、年収の額や扶養に関わらず、週20時間以上超える働き方をする場合は、加入する義務があるのです!
たとえパートでも、条件を満たせば、退職後に失業手当がもらえることが最大のメリットです!
雇用保険の加入条件と、実際に「雇用保険未加入で、あとから加入した体験談」について、詳しくご紹介します。
「パート主婦の雇用保険」加入条件は、週20時間?月87時間?

雇用保険は政府が管掌する強制保険制度です。
雇用保険制度 |厚生労働省
労働者を雇用する事業は、原則として強制的に適用されます。
「雇用保険」とは、退職したときの生活の安定と再就職促進のための保険です。
パート勤務でも、条件を満たせば雇用保険に加入することができます。
雇用保険の加入条件は3つあります。
- 31日以上雇用されるとき
- 1週間の労働時間が20時間を超えるとき
- 学生ではない(定時制は除くなど例外あり)
短期バイトや日雇い派遣でない、契約期間の定めのない長期契約の場合は、雇用保険の対象になります!
週20時間・月87時間超えたり超えなかったりする場合

例えば、休憩なし5時間勤務を週4日勤務している場合は、20時間ちょうどとなるので、雇用保険対象者です。
またシフト制の場合は、月87時間が目安になります。
(1年を52週と計算した数字です。)
週によって、月87時間や週20時間を超えたり超えなかったりする場合は、「雇用契約書の所定労働時間」を優先します。
月87時間や週20時間は、「実労働時間」が対象です。休憩時間や残業時間は、当てはまりませんのでご注意ください!
雇用保険に入りたくない場合
加入条件を満たす場合には、雇用保険に加入することが義務付けられています。
自分や会社側で入るか入らないかどうかを選ぶことはできません。
もし、雇用保険に入りたくない場合は、週20時間を超えないような働き方を選びましょう。
週20時間未満の場合は、雇用保険に入らなくても違法ではありません。
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「雇用保険に入れてくれない会社」とは

「雇用保険」は少ない掛け金で、退職後に失業手当が受け取ることができる安心な制度です。
しかし、社会保険同様に、企業側の方が雇用保険料を多く負担しています。
中小企業ほどなるべく“人件費を減らしたい”と考えることは当然のことです。
週20時間(月87時間)にならない勤務で雇用条件を結んだり、シフトを組んだりして、経営している場合もあります。
保険料負担を避けるため、「雇用保険に入れてくれない会社」は世の中にたくさんあるのです!
雇用保険はあとからでも加入できる!
- 週20時間以上の勤務に変わった場合
- 加入条件を満たしているのに、保険料が引かれていなかった場合
たとえ、パートや学生バイトばかり雇っている会社でも、一人でも従業員がいれば、適用事業所になります。
加入条件を満たしているのに、雇用保険に加入させていなかった場合は違法です!
まずは、上司や人事担当者に相談してみましょう。
もし、「パートだから」「研修期間だから」などと理由をつけて加入させてくれない場合は、最寄りのハローワークに相談することをおすすめします。
雇用保険の被保険者資格取得の届出が事業主によりなされていない方で
雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか! |厚生労働省
ご自分が雇用保険の適用基準を満たしていると思われる方は、
事業主または公共職業安定所(ハローワーク)にご相談ください。
条件を満たしている方は、一定期間さかのぼって、雇用保険に加入できることもあると、厚生労働省のページにしっかり書かれていますよ!
「雇用保険未加入」わたしの体験談

現在働いている会社は、シフト制ですが、週20時間超えているのに、雇用保険未加入でした(涙)
ある日、年収130万以内で働くパート仲間から「雇用保険に入れてもらえない!」と聞き、一緒に上司に頼んでみることにしたのです。
(わたしは加入の確認をすっかり忘れていましたw)
職場は人件費を抑えるため、正社員以外は、年収103万以内で働くパートや学生バイトばかりしか雇っていませんでした。
そのため、パートを雇用保険に入れることをあまり考えていなかったのでしょう。
何人かで加入希望を言ったこともあり、無事に雇用保険に入れてもらうことができました!
ただし、年収130万以内で働くことの条件付きで!
つまり、雇用保険は加入させるけど、社会保険は入れないということです!!
2024年の社会保険適応拡大の改正時はどうなってしまうのか、ちょっと心配です。
「パート主婦の雇用保険」メリット

雇用保険では、失業中の生活を心配しないで新しい仕事を探し、1日も早く再就職できるよう、窓口での職業相談・職業紹介を受けるなどの求職活動を行っていただいた上で、失業等給付を支給しております。
ハローワークインターネットサービス – 雇用保険手続きのご案内
最大のメリットは退職後の失業手当!
退職後に、ハローワークで離職票を提出し認定されると、失業手当(いわゆる基本手当)を受け取ることができます。
退職理由(会社都合・自己都合)や年齢、給与の額などによって給付される金額や期間が変わりますが
そもそも、雇用保険に入っていなければ受け取ることができません!
また雇用保険に入って、すぐに仕事を辞めても、加入期間が足りなければ、失業手当は受け取ることはできないので、ご注意ください。
- 雇用保険に加入していること
- 離職前の2年間で11日以上出勤した月が12ヶ月以上あること
(連続していなくてもOK・前職との合算OK)
ただし、解雇や倒産の場合はのぞく
その他、雇用保険のメリットには、育児や介護等で働くことができなくなった時の「育児休業給付金」や「介護給付給付金」、離職後だけでなく在職中であっても、教育訓練等を受講すると受け取れる「教育訓練給付」があります。
雇用保険は少ない掛け金!

月収 | 雇用保険料 |
---|---|
98450円 | 295円 |
106975円 | 321円 |
実際に年収130万円以内で働くわたしの雇用保険料は、毎月数百円です!
年間で3000〜4000円になります。
手取りを少しでも多くしたいパートにとっては、貴重なお給料が減ってしまいますが、退職後の安定をとれば、少ない掛け金だといえるのではないでしょうか!?
週20時間が確約されるかも!?
シフト制で、パートや学生バイトばかり雇っている職種の場合、シフトに入る日が繁忙期と閑散期で大きく変わります。
またパート主婦の多い職場だと「平日の午前中」は人気で、シフトの争奪戦にもなるでしょう。
雇用保険に入ることで、週20時間以上は確約されるので、シフト希望を大きく減らされるといった心配がなくなるというメリットもあるのです。
【まとめ】週20時間以上のパートなら「雇用保険」に加入できる!

- 週20時間以上は、雇用保険の加入義務がある!
- 保険料負担を避けるため、保険に入れてくれない会社も実在する!
- 雇用保険は、月数百円の少ない掛け金
- 最大のメリットは、退職後の失業手当!
「雇用保険」は、年収の額や扶養に関わらず、週20時間以上超える働き方をする場合は、加入する義務があります!
少ない掛け金で、退職後に失業手当がもらえる大きなメリットがある雇用保険ですが、中には「保険に加入させてくれない会社」もあるので、現在の加入状況をぜひ確認してみてくださいね!
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