パート主婦にとっての小一の壁は、「子供の帰宅時間」と「夏休み」です!
理由は、下校時や夏休みの預け先がないと、子供ひとりでお留守番させることになってしまうからです。
- 小学生の下校時刻は午後2時半~3時!
- 4時間授業で、午後2時前後に帰ってくる日もある!
- 1ヶ月ある夏休みの預け先がないと働けない!
今まで、幼稚園やこども園で預かり保育などを利用して、パートをしている方にとって、小学校生活の時間の違いは大きな問題ですよね。
今後も仕事を続けたいなら、たとえ週3日程度の利用であっても、学童保育に申し込むことをおすすめします。
この記事では、扶養内パートで働きながら、実際に公立学童を利用して感じたメリット&デメリットをご紹介します。
小学校帰宅時間まで仕事!学童はパートでも入れる?
学童保育とは、正式には「放課後児童健全育成事業」の通称です。
保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校に就学している児童に対し、授業の終了後等に小学校の余裕教室や児童館等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図るものです。
放課後児童健全育成事業について|厚生労働省
学童保育の待機児童が少ない地域では、パートでも入ることができます!
ただし、小学校下校時刻まで働いていることが基本条件です。15時頃まで仕事していることがひとつの目安になるでしょう。
午前中だけ働いている場合は、学童保育には入れませんのでご注意ください。
- 公立学童の待機児童問題
- 都市部を中心に、学童保育の待機児童問題があります。必然的に、フルタイム勤務の方が優先されるため、パートでは入れない地域もあります。
学童保育に「預ける条件」
一例として、わたしが住んでいる神戸市の「学童保育に預ける条件」を紹介します。
神戸市では、フルタイム勤務はもちろん、パートでも入ることができます。
就労証明書に、下校時刻まで「仕事」または「通勤中」と記入されていることが条件です!
神戸市の待機児童は0人!でも、現実は…
神戸市立の学童保育では、児童数の増加に対応した施設の新設、増築などにより、現在ご利用を希望されるすべての入会をお受けしています。待機児童は発生しておりません。
「神戸市・学童保育」より引用
わたしの住んでいる神戸市は、公立の学童保育は待機児童0人!
でも、現実は…
年々学童希望者が増え、狭いスペースに子どもたちが過密状態です。
神戸市では長期休暇だけの受け入れはしていないため、夏休みのみの利用はできません。
学童保育の種類
保育園や幼稚園の預かり保育に代わる施設ですが、学童保育といっても、公立・民間、そして、放課後子ども教室といった種類があります!
学童保育の種類は大きく分けて、住んでいる地域の自治体が設置した「公立学童」と、習い事などを兼ねた一般企業の「民間学童」があります。
公立学童保育 | 就労などにより保護者に代わって預かる施設 |
民間学童保育 | 教育カリキュラムが充実した放課後の預かりサービス |
放課後子ども教室 | 保護者の就労の有無に関わらず、すべての子どもが対象の居場所づくり事業 |
民間学童は、独自で運営しサービスが多彩な分、公立学童より料金が高額になるでしょう。
パートで学童保育を利用するなら、月数千円~1万円で預けられる公立学童をおすすめします!
最近では、新しい居場所提供の場として「放課後子ども教室」という事業もあるため、学童以外の預け先として調べておいても損はないですよ。
>>>すぐに「学童に入れないパート主婦におすすめ!放課後子ども教室」を読む
学童保育に預けるメリット&デメリット
公立の学童保育は「厚生労働省」の管轄で、放課後や長期休暇中に子どもを預かることを目的とした施設です。
管轄 | 厚生労働省 |
対象 | 保育を必要とする家庭の小学生 |
場所 | 小学校・児童館・小学校外の建物 |
料金 | 月数千円~1万円 |
「児童クラブ」「学童クラブ」といった呼び方もありますが、一般的に公立学童のこと指します。
小学校と同じように学区の指定があり、保護者の就労や家庭の状況を役所に申請して、内定すれば入ることができます。
「学童保育」3つのメリット
実際に、子どもを公立学童に預けて感じた「メリット」を紹介します。
- 放課後の安全な居場所
- クラス・学年を超えた友達ができる
- 宿題をする時間がある
放課後の安全な居場所
放課後や長期休暇中に、まだひとりではお留守番できない子どもを、保護者に代わり預かってくれることが、一番のメリットです!
お友達や指導員の先生と楽しく遊ぶことができ、校庭や近くの公園まで外遊びに連れていってくれることもあります。
今の時代、またいつ事故や災害が起こるか分かりません。
下校後に安心な安全な居場所があることは、とても重要です。
- 子供にとって、学童は「3つ目の居場所」
- 娘が通う学童では「ただいま」と言って入館します。家でも学校でもない3つ目の生活の場であり、居場所なのです。
クラス・学年を超えた友達ができる
学校のクラスの友達以外にも、違うクラスや上の学年のお友達ができます。
年上の友達におもちゃの遊び方を教えてもらったり、本気で競争したりしているようです。
我が家はひとりっ子なので、年齢の違うお友達と関わることができるのは、心身ともに成長する機会にもなっています。
宿題をする時間がある
学童に着いて、おやつを食べたら、学校の宿題をする時間があります。
家だとついダラダラしていて怒ってしまう時も、学童で宿題を済ませていると、仕事から帰って、音読だけチェックすればいいので、とても助かっています。
夏休みなどの長期休暇中は、宿題や持参したドリルをする「自習時間」を、午前中に設けている施設が多いです。
【関連記事】
>>>「【新1年生】長期休み中に学童に持っていくおすすめドリルと必要量」
- 公立学童の指導員は、勉強を教えません!
- 公立学童では、指導員の先生は勉強を教えることはしません。
宿題も強制ではなく、子ども自身が自発的に勉強する時間があるだけです。
放課後の時間に、しっかり学力や芸術・運動能力も身につけたいなら、習い事なども充実している民間学童を検討した方が良いでしょう。
「学童保育」5つのデメリット
学童保育は、今までの保育園や預かり保育とは違います。親の負担が増えることから、メリットよりデメリットが多くなります!
同じ共働き世代を対象にしていても、預かり時間は長く、給食があって、警報時なども預かってくれる保育園や預かり保育はとても恵まれています。
今までより親の負担が増える、 まさにこれが現実の【小1の壁】です!
- 預かり時間が短い
- 臨時休館に注意
- 長期休暇中のお弁当つくり
- コロナ禍の集団生活
- 保護者会や保護者イベントがある場合も
預かり時間が短い
一般的な基本時間は17時(または18時)まで、延長利用する場合は別料金です。
学童保育は小学校に併設されている場合もあり、保育園や幼稚園の預かり保育のように、朝早くから夜遅くまで開いていません。
仕事が17時以降になる場合、学童保育終了後の過ごし方や預け先を考えておく必要があります!
小1の壁対策の「小学校下校後の過ごし方7選」でも紹介しています。
臨時休館に注意
警報発表時は、公立学童は休館します。
そして、学級閉鎖などで小学校が臨時休校になると学童も休館です。
お昼から警報が解除されたら、開設してくれることもありますが、警報は解除されないことが多いので、あきらめて仕事を休むことも多いです。
台風シーズンやお天気が怪しい日は、朝の天気予報を必ずチェックしておきましょう。
長期休暇中のお弁当
学童保育には、給食はありません。
施設によっては、有料で仕出し弁当を用意してくれる場合もありますが、ほとんどの学童ではお弁当が必要でしょう。
でも、働いている共働き世代のお弁当なんて気負う必要はありません!
我が家も、お弁当箱におにぎりと前日の晩御飯の残りや冷食で乗り切っています(汗)
- 【実話】夏休みのお弁当事情
- 娘に、夏休みのお弁当事情を聞きました。焼きそばやドライカレーなど多彩なメニューだけでなく、コンビニのおにぎりやパンなども持ってきているそうです。
うっかりお弁当を持ってくるのを忘れたお友達は、おやつまで何も食べてなかった話も聞いたので、昼食の提供がない学童は、ご注意ください!
コロナ禍の集団生活
集団生活だと、相性の合わない友達がいたり仲間はずれがあったりすることもあるでしょう。
コロナ対策の影響で、長時間のマスク生活に加え、楽しいはずのおやつ時間も黙食が基本です。
小学校よりも学童の方が、クラスターが起きないようにコロナ対策がきっちりしている分、指導員の先生のチェックが厳しいと感じています。
保護者会や保護者イベントがある場合も
公立学童には、自治体が設置して運営している「公営」と、民間企業やNPO法人などが補助を受け運営している「民営」があります。
運営方針や料金にあまり違いはありませんが、民営の学童保育によっては、保護者会や保護者参加の行事イベントがある場合もあります。
学童の保護者会は、小学校のPTA組織とは別の「学童保育のための組織」です!
小学校に入ると、保護者間のつながりが希薄になる分、顔合わせがあるのはいいのかもしれませんが…
学童に預けている保護者は全員働いているのに、負担が大きくなっては大変です!
学童が公設民営の場合は、保護者の参加度も確認しておいた方がよいでしょう。
学童に入れないパート主婦におすすめ!放課後子ども教室
新しい居場所提供の場として「放課後子ども教室」という事業があります。
管轄 | 文部科学省 |
対象 | 小学校6年生までのすべての子ども |
場所 | 小学校内 |
料金 | 無料(保険料が必要な場合もあり) |
放課後子ども教室の管轄は、小学校と同じ「文部科学省」です。
小学校内の空き教室などを使って居場所を提供している場合が多く、保護者の就労有無にかかわらず、すべての小学生が利用でき、利用料は無料です!
地域の大人の協力を得て、小学校の余裕教室等に子どもたちの安全・安心な活動拠点を設け、学習や様々な体験活動や交流活動を実施する
文部科学省「放課後子ども教室推進事業」より
学童に入れなった場合はもちろん、「学童保育に預ける条件」に当てはまらない短時間パートの場合も、気軽に利用することができますよ。
「放課後子ども教室」の注意点
- 毎日実施していない
- 利用時間は短い
- 学童利用者は参加できない教室もある
- 保険料がかかる
共働き世代を対象にはしていないため、一般的な学童よりも、実施日数や利用時間は短くなることが多く、学童利用者は参加できない地域もあります。
「放課後子ども教室」が小学校内で開催されていても、学校教育外の活動になるため、学校保険の事故やけがの対象外です。
万が一のため、保険料の支払い(1年間500~800円程度)が必要な場合があります。
「放課後子ども教室」の調べ方
自治体や小学校のHPで、「放課後子ども教室」を実施しているか調べることができます。
【参考リンク】
>>>「神戸市:神戸っ子のびのびひろば(放課後子供教室推進事業)」
【小1の壁】パートは「子供の帰宅時間」と「夏休み」に注意!
- 子供の下校時刻まで働くなら、学童保育が安全な居場所
- 公立学童は月数千円~1万円で、夏休みの預け先が保証される
- 学童に入れなかったら、放課後こども教室をチェック
今後も仕事を続ける予定なら、夏休みの預け先が確保できる「公立の学童保育」に申し込むことをおすすめします。
小学校低学年に、ひとりでお留守番は心配がつきないので、放課後に安心で安全な居場所で楽しく過ごせるなら、それが一番良いことではないでしょうか。
我が家の娘も、「小学校は勉強ばっかりで疲れるけど、学童はいっぱい遊べて楽しい!」と言っています。
放課後に過ごす居場所としての「学童保育」をぜひ検討してみてくださいね!